ごあいさつ
科学技術の発展やグローバル化の流れを受け、工学の分野では、新しい技術や原理を深く探求する「技術創出」に長けた人材に加え、様々な技術要素を組み合わせて新しい「価値」や「もの」を生み出す能力を持つ人材が求められています。そのような社会的要請を背景に、名古屋工業大学創造工学教育課程は2016年4月に新しい教育課程として誕生しました。専門分野を深く研究する能力とともに、様々な分野を横断的に俯瞰し新しい「価値」を創造する人材を育成するために、目的志向型のカリキュラムと、6年間の時間を使った実践的な教育プログラムが用意されています。 名古屋工業大学ではこれまでにも、工学創成プログラムのように分野横断的な学習ができる教育課程を提供してきました。また、大学院進学率が70%に及ぶ状況で、学部から大学院へ進学する際に研究活動が中断されることが指摘されてきました。創造工学教育課程は、これらの状況を踏まえる形で、分野の垣根を越えて工学のセンスを身につけた次世代の技術者・研究者を、6年一貫型でじっくり育成することを目指しています。詳しい内容は、このホームページの中で説明されていますので、ぜひ参考にしてください。 これまでに無かった新しい教育プログラムですので、受験生の皆さんにとっては不安を感じる一面があるかもしれません。しかし、創造工学教育課程を担当する59名(2023年4月現在)の教員は全員、学生のメンター(世話役教員)として学習方針をサポートする体制を取りますので、心配は無用です。皆さんが創造工学教育課程にチャレンジし、若いパワーと豊かな好奇心を磨き、一緒に未来の新しい工学を創りあげていくことを心から期待しています。
創造工学教育課程 課程長 井戸田 秀樹